貴船道散策「貴船参り」

 

物思へば 沢の蛍も 我が身より あくがれ出ずる 玉かとぞみる 和泉式部

 

貴船伝説の奇岩石

蛍岩

烏帽子岩(えぼしいわ)

天の磐船

うし岩

つつみが岩

船形石

長建寺〜叡電貴船口〜貴船神社(本宮)〜結社(ゆいのやしろ)〜奥の宮散策

十石舟(宇治川派流)

柳と酒蔵(宇治川派流)

長建寺

枡型灯篭(伏見奉行・建部内匠頭奉納)

手水(閼伽水)とかえる石(右)

本堂(長建寺)

叡電・パノラミック電車「きらら号:デオ900系」

叡電鞍馬線の洛北界隈の景色を楽しんでもらうという目的で作られたのがパノラミック電車「きらら号:デオ900系」です。パノラマを楽しめる車体設計で車窓が広いので車内は明るく、中間のシートが外向きになっており景色を楽しめる快適な車両です。

京阪特急 6000系(左:5000系中書島駅)

デオ800系(左)とデオ700系(叡電・出町柳駅)

きらら号(デオ900系)

車窓から見える有名な?モヒカン山

車内(きらら号)・・・快適です!

貴船口駅

鞍馬駅方面

鞍馬駅から折り返して来た「きらら号」

梶取神社(かじとりじんじゃ)

祭神は宇賀魂命(うがのみたまのみこと)ですが梶取大神(かじとりのおおかみ)という説もあります。貴船神社創建伝説によると、約1600年前の第18代・反正天皇の御代頃、浪花の津(大阪港)に黄船に乗った神が現われ、「吾は玉依姫(神武天皇母后)なり、この船の止まる所に祠を造り、その地の神を祀れば国土を潤し、庶民に福運を与えん」と言われ、淀川、鴨川を遡り、貴船口から進路を貴船に向けました。その時巧みに梶(舵)を操られたのが梶取大神だと伝わります。

梶取神社

一の鳥居

鬼一法眼古跡

相性椋(むく:京都市指定の天然記念物)の大木の下にあり鬼一法眼の墓所と伝えます。「義経記」によれば奥州に下った義経は再度上洛し一条堀川に住む兵法家・鬼一法眼の所に至り法眼の娘を恋人とし導きによって法眼秘蔵の「六韜三略:りくとうさんりゃく」の秘巻を盗み出させた事を知った法眼は大いに怒り高弟・堪海に暗殺を命じたが義経の返り討ちにあい、娘は奥州に去った義経の後を慕って焦がれ死にをしたと伝わります。歌舞伎・狂言「鬼一法眼三略巻」はこれに因んで作られたもので世に流布する義経伝説の一つです。

鬼一法眼古跡

石寄社

梶取橋

丑の刻参りと幻の鉄輪掛石(かなわのかけいし)

貴船神社の呪咀神信仰は、平安中期に成立していた事は「栄花物語」などに藤原頼通の病気が貴船の呪咀が原因だと記された事で明らかで鎌倉後期には更に強力な魔力を加え「源平盛哀記・剱の巻」の「宇治の橋姫」の物語を脚色化され、そして室町後期、謡曲「鉄輪」として結実しました。この事は、貴船神社にとって誤った信仰を生む結果となったようです。鉄輪掛石は「宇治の橋姫」が丑の刻参りの時に鉄輪を外して置いた石であると伝わります。貴船神社始め当地の人達も所在を知らず古絵図を元に鉄輪掛石を探索しました。結論は、所持している古絵図の場所は、貴船神社で購入した貴船の本の写真で貴船川の氾濫によって梶取橋と共に流出したと思われ、所在不明という結論に至りました!(^▽^;)どもども

鉄輪掛石?

これは??

これ???なんてね(^^ゞ(右石:消防派出所前)

蛍岩(ほたるいわ)

平安の昔、宮廷の女流歌人・和泉式部(いずみしきぶ)が貴船神社に参詣して恋の成就を祈り、「もの思へば沢の蛍もわが身よりあくがれ出づる魂かとぞ見る」と有名な歌を詠んだのが、この蛍岩近辺の光景だといわれ、今も蛍の名所となっています。。

これも???(消防派出所前)

叡電・貴船口駅

蛍岩

梅宮神社

貴船川

貴船神社

創祀は延喜遷都以前の反正天皇の御代頃と伝わります。社伝によれば浪花(大阪)から黄船に乗った女神が現れ、「われは玉依姫(たまよりのひめ:神武天皇母后)なり、この船の留まる所に社殿を建て、そこの神を大事にお祀りすれば国土を潤し、庶民に福運を与えん」とのお告げがあり、その船は淀川、鴨川を遡り水源の地である奥宮辺りの川の傍から水の湧き出る所に船を留め、社殿を建てたと伝わります。

蜂騒動で大混乱の鞍馬寺西門(参道口)

人と車の大停滞! (@_@;) うんざり

二の鳥居(貴船神社本宮)

本宮

平安時代の女流歌人・和泉式部(いずみしきぶ)は夫の心変わりに悩み、貴船参りをした時に貴船川の螢を見て切ない心情を「物思へば沢の螢も我が身よりあくがれ出ずる玉かとぞ見る」と詠んだところ、社殿の貴船の神から「奥山にたぎりておつる滝つせの玉散るばかり物な思ひそ」と返歌をされ、その後、夫婦仲が円満に戻ったいう伝説話は有名です。延喜の制には、名神大社という最高格式に列し、明治の神社制度は官幣中社とされました。祭神は高龗神(たかおかみのかみ)で降雨、止雨など水を司る水神です。本殿は流れ造り・檜皮 (ひわだ)葺きで創建年代は不詳です。奥宮が元の鎮座地でしたが天喜3年(1055年)、奥宮より現地に移築されました。現在の建物は大正11年のものです。社裏の貴船山々中に鏡岩がありますが禁足地になっています。春日灯篭が連なる参道は名探偵コナン「迷宮の十字路:クロスロード」の映画ポスター、パンフの背景とされました。

参道の七夕飾り

春日灯篭が連なる参道

御神木・桂の大木

樹齢400年、高さは30mもあり根元から沢山の枝が天に向かって伸び、上方で八方に広がっています。御神木が龍の如く大地から勢いよく立ち昇っている姿に似て、貴船神社の御神木と仰がれる由縁です。貴船は古くは「気生嶺」、「気生根」とも記されました。地のエネルギー(気)が生ずる山、「気」の生ずる根源という意味で神道では、体内の気が衰える事を「気枯れ(けがれ)」といい、古来、当宮に参拝する人は御神木に触れ、気力の充実する事から運気発祥(開運)の信仰があると伝わります。

御神水

御神木・桂の大木

船形の石庭

神馬像(願かけ馬)

拝殿

拝殿と本殿

権殿(本殿裏)

参道

結社(ゆいのやしろ:中宮)

古来、縁結びの神として知られ次のような伝説があります。昔、瓊々杵尊(ににぎのみこと)が磐長姫、木花開耶姫(このはなさくやひめ)姉妹の内、妹の木花開耶姫を娶られる時、姉妹の父である大山祇命(おおやまつみのみこと)は姉の磐長姫も共に奉ろうとしました。しかし、尊は木花開耶姫だけを召されたので、磐長姫は大いに恥じて、「我長くここにありて縁結びの神として世のため人のために良縁を得させん」と言われてこの地に鎮座しました。結社と呼ばれる由縁もこの伝説に基くもので、平安期にはすでに縁結びの神としてご利益があり貴族〜庶民まで大勢の人々が参りました。

結社(ゆいのやしろ:中宮)

天の磐船

貴船山中で見つけられた船形の自然石。平成8年(1996年)3月、貴船神社に奉納され、結社御祭神・磐長姫命(いわながひめのみこと)の御料船として結社境内に納められました。長さ3.3m、舳先の高さ1.5m、幅1m、重さは6tもあるそうです。

天の磐船

和泉式部の歌碑

御神木・桂の大木(結社境内)

御神木・杉の大木(結社境内)

うし岩

おもひ川

奥宮の参道途中の谷川に架かる橋で昔は禊ぎ川として身を清めて奥宮へ参拝しましたがいつ頃からか、和泉式部の恋事に付会され「おもひ川」と呼ぶようになりました。そして、奥宮は丑の刻参りの舞台としても有名です。境内の木々には五寸釘の打ち込まれた跡が残ります。この川の上流に雨乞いの滝がありますが禁足地となっています。

相生の杉と私市社、林田社

鳥居(おもひ川)

つつみが岩

貴船石特有の紫に輝き、岩形、古代火山灰堆積の模様を表している巨岩です。高さは4.5m、重さ43tもあります。

橋(おもひ川)

貴船川にカッパ発見?! (^_^;ゞ おいおい

つつみが岩

大杉並木

奥宮への参道には樹齢700年〜1000年以上の大杉並木があります。貴船には他にも立派な古木や御神木が多々とあります。木々に丑の刻参りで打ち込まれた五寸釘跡も沢山あります。最近に打ち込まれたと思われる生々しい釘跡も?・・・世の殿方、お気を付けあそばせ?!(^_^;) あんたもね?!どもども・・・しかし、貴船は縁結びの神さんでは?縁切りの神??・・・女性の神さんには間違いなさそうです!(^_^ゞ

杉並木道

奥宮神門

御神木・連理の杉と末社・日吉社

天音(あまね)の環

末社・吸葛社

拝殿

船形石(ふながたいわ)

船の形をしています。神武天皇の母・玉依姫が浪速(大阪)より水源の地を求め、黄色の船に乗って鴨川を遡り、貴船川の当地に至った時、乗って来た船を人目に触れないように小石で積み囲んだと伝えられ航海や旅行にその小石を携帯すると航海、旅行安全のご利益があるそうです。

船形石

奥宮

古社中の古社といわれ、創建年代は不詳。祭神は本宮と同じ高龗神(たかおかみのかみ)です。奥宮となっていますが、元はここが本宮でした。奥宮の鎮座地は貴船谷の一番低い所にあり、しばしば水害に遭い、天喜3年(1055)に貴船神社本宮を現在の地に遷(うつ)しました。しかし、奥宮は貴船神社にとって重要地で、本宮と変わらずに祀られています。鎮座伝説に、「川のそばから水の湧き出る所があり、そこに一宇を設けた」とあり、現在は水は涸れていますが奥宮本殿の下に龍神が住むと伝わる龍穴があり日本三龍穴の一つと言われています。文久年間(1861〜64年)、本殿修理時に大工が誤ってノミを落としたところ俄かに強風が吹き荒れてノミを空高く吹き上げたという伝説もあります。

本殿

権地

烏帽子岩(えぼしいわ)

参拝者が冷水を浴びて身を清めた場所で大宮人が烏帽子(えぼし)を下して身を清め、休息した所とも伝わります。観光バス駐車場のすぐ下流の川中にあり、道路から見る事ができますが、かなり注意深く見ないと見過ごしてしまいます。

谷川水の手水

烏帽子岩

鞍馬山での蜂騒動で多数の怪我人を搬送中の救急車、なぜか?消防車も・・・

観光バスの数珠繋ぎ・・・ (@_@;)いやはや

徒歩なのに緊急自動車に追いつきました!大停滞です!(叡電・貴船口駅)

車の数珠繋ぎ!(叡電・貴船口駅ホームから)

鞍馬駅方面

車両ペインティングが楽しい「こもれび号」

二ノ瀬駅方面

洛楽えぇチケット・・・おススメ!☆⌒(*^∇゜)v

京阪特急 8000系(中書島駅)

十石舟の乗船場(宇治川派流・長建寺前)

再び・・・柳と酒蔵(宇治川派流)・・・何故かホッとします。

Tourist  2004..07.19(M)

 

今回の貴船散策はPちゃんズの鞍馬寺(山)散策のプロローグ散策です。貴船神社にスポットを当てて貴船道散策をしました。

なななんと同時刻に鞍馬寺(山)でスズメ蜂騒動!!!・・・12名が刺されたとの事。貴船街道も緊急自動車が出動し大騒ぎに・・・(@_@;)

貴船神社の古式の参り方は「本宮〜奥宮〜結社(ゆいのやしろ:中宮)」の順番に参拝します。

祭日とあって貴船道は人、車で大停滞でしたが、貴船・・・京の奥銀座という感じがしました。

次回散策予定は鞍馬寺(山)です・・・今回は鞍馬寺(山)を見送った事で蜂騒動から危機一髪でした! (;^_^A 悪運強し?!

 

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