新設!京都一周トレイル東山コース【伏見・深草ルート(約9.5km)】

 

『京阪桃山駅東口〜稲荷大社を歩く』

 

夕されば 野辺の秋風 身にしみて 鶉鳴くなり 深草の里   (千載集258番) 藤原俊成

 

新設された京阪桃山駅東口〜稲荷大社まで約9.5kmの行程【京都一周トレイル(伏見・深草コース)】を歩く

京都一周トレイル

"京都の自然を歩く"をテーマに京都の東南に位置する伏見稲荷〜比叡山【東山コース】、大原、鞍馬【北山東部コース】【北山西部コース】を経て、高雄、清滝、嵐山〜苔寺【西山コース】に至るまでの全長約70kmコースと豊かな森林や清流や田園風景に恵まれた京北地域【京北コース】をめぐる全長約40kmコースからなります。京都市を始め、京都府山岳連盟、京阪電気鉄道、阪急電鉄、西日本JRバス、京都市交通局、京都大阪森林管理事務所、京北自治振興会、京都市観光協会からなる京都一周トレイル会により整備されている。今回の【東山コース】は、伏見稲荷〜清水山〜将軍塚〜粟田口〜蹴上インクライン〜大文字山四つ辻〜哲学の道〜比叡山に至る約24.6kmのハイキングコース。道中、京都の市街地を望み、豊かな自然や歴史・文化などに触れる事ができます。 コースには標識が多設されていて見落としやルート指示を見間違いさえしなければ、迷う事なく歩けるはずです。

新設! 京都一周トレイル 伏見・深草ルート(伏見桃山駅〜伏見稲荷大社・奥社=約9.5km)

悠久の都・京都市内の三方を囲む山歩きと観光史跡名所巡りが 楽しめる『京都一周トレイル』 に『伏見・深草ルート』が新設されました。京都一周トレイルは 開設から21年目を迎え 多くの登山者やハイカーの人気は根強く京都市を始め、京都市観光協会、府山岳連盟が平成5年(1993年)から『北山東部 』や 『京北』など5コースを整備されましたが、昨年の11月に登山者やハイカーなどの一周トレイル愛好家からの強い要望を受けて既存の『東山コース』の中に『伏見・深草ルート(全長約9.5km)』を付け加えた。伏見区の京阪桃山駅東出口〜御香宮神社〜乃木神社〜伏見桃山城〜大岩山展望所〜大岩神社を経由する約9.5kmのコースに35の道標を通り伏見稲荷大社までウォーキングで伏見の名所旧跡などを散策できます。

風呂屋町通り 大手筋商店街 京阪本線・伏見桃山駅
道路がアイスバーンの上り坂で皆さん転倒!(>_<) 京都一周トレイル標識・東山-F1 アイスバーンなので転倒要警戒!
大手筋を跨ぐ御香宮・一の大鳥居 ツルツルのアイスバーンや!(@_@;) 観光案内図
御香宮(開運・安産・厄除けの神) ☆地図

縁起には諸説があり社伝によれば貞観4年(862年)9月9日、境内に清泉が湧き出し水が芳しく四方に香り病者がこの水を服用すれば病気がたちどころに癒ゆるといわれ、これに因んで御香宮と称し地名も石井郡(紀伊郡)と称したと伝えています。又、御香宮は、旧伏見町の産土神(うぶずながみ)として古来から最も信仰されている洛南屈指の大社です。筑前国糟屋郡(福岡市香椎(かしい)町)にある香椎宮(祭神・神功皇后・仲哀天皇)を勧進し御香椎の椎を略し御香宮となったという説が、あります。"延喜式に記す御諸(みもろ)神社"であると言う説もあります。御諸(みもろ)とは、森と同義で神の鎮座する森をいい神の降臨する山や森を神格化したものを御諸(みもろ)神社と言います。豊臣秀吉は、征韓の役に際し肥前長光(重要文化財)の名刀を戦勝祈願時に奉納し今も社宝とされています。伏見城築城に際し深草大亀谷に移され城惶神(伏見城の鬼門除けの守護神)とし社領300石を寄進されました。その後、慶長10年(1605年)に徳川家康によって現在地に移され、徳川御三家(尾張・紀伊・水戸藩)藩祖と2代将軍・秀忠の娘(千姫)らが伏見で誕生し、御香宮を産土神(うぶずながみ)として社領も豊臣秀吉同様の深草地方など300石が、与えられました。豊臣秀吉、徳川家康を始めとし特に徳川御三家藩祖らが特別の崇敬を払った伏見区の総鎮守社です。

♪酒は呑め呑め『黒田節誕生の地』の解説 伏見城遺跡の大手門と伝える御香宮表神門
おぉぉ〜積雪して標識が読めませんがな!(@_@;) 京都一周トレイル標識・東山-F2
ツルッツルやな〜。。。スリップ厳禁 積雪してます・・・京都一周トレイル標識・東山-F3
JR奈良線・桃山駅 路面はツルッツルのアイスバーン!転倒者続出! (@_@;)おろろっ
京都一周トレイル標識・東山-F4 スリップ厳禁!
積雪している西山の稜線をズ〜ム!(*゜▽゜)/ キュッキュッと雪の鳴き音?を聞きながらテクテク
・・・ 乃木神社(勝運、勉学の神) ・・・
上り坂でアイスバーン(>▽<;; スリップに気をつけて。。。(; ̄ー ̄A
鎧武者の幽霊伝説がある三成ゆかりの治部池 ・・・ 雪を被る京都一周トレイル標識・東山-F5
京都一周トレイル標識・東山-F5 平安京の父・桓武天皇の柏原御陵にとうちゃこ〜(*゜▽゜)/
桓武天皇柏原御陵
伏見桃山城運動公園にとうちゃこ〜(*゜▽゜)/ 北堀公園へ・・・スリップ現金
京都一周トレイル標識・東山-F6 伏見桃山城天守閣
えぇなぁ〜\(●⌒∇⌒●)/
・・・ 朝陽が昇ってきました!ご来光〜O(-人-)O 京都一周トレイル標識・東山-F8
伏見北堀公園 地図

伏見城築城当時の北側にあった外堀の遺構を利用し、整備した公園です。堀の形状を生かし、中段に武者走りをしのぶ園路を巡らし、堀底には広場や流れ、園内の中央部分にある伏見城外堀の形状を生かした池を整備、斜面には既存の樹林や竹林を残し、また新たに植栽を図り四季折々の豊かな彩を作り出しています。

京都一周トレイル標識・東山-F8 特に下り坂はスリップ要注意! 伏見城の北堀跡・北堀公園
・・・ 転倒することなく無事に北堀公園、とうちゃこ〜(*゜▽゜)/
スッポリと雪を被っている京都一周トレイル標識・東山-F9
トイレあります。(^-^)v 北堀公園をあとに・・・ 積雪して白雪城ならぬ桃山城
・・・ 京都一周トレイル標識・東山-F10
凍結しているので下り坂は転倒に要注意! 京都一周トレイル標識・東山-F11
京都一周トレイル標識・東山-F12 戦国武将・黒田長政屋敷跡石碑
解説パネルが積雪しているので除雪して解説を読みました・・・φ(..)メモメモ
黒田長政屋敷跡の解説など アイスバーンの八科峠をバイクで・・・
京都一周トレイル標識・東山-F13 八科峠
この傾斜で凍結しているので歩くのも怖い!パイクでよ〜走れるわ!。。。(>_<)おろろっ 無事、仏国寺にとうちゃこ〜(*゜▽゜)/
小掘遠州の墓がある仏国寺 地図

伏見区深草大亀谷古御香町にある仏国寺は山号を天王山と号する黄檗宗寺院です。江戸時代の延宝6年(1678年)、高泉(こうせん)和尚が、この地にあった永光寺という寺を再興して仏国寺と名付けたのが始まりと伝えます。高泉和尚は中国福清(フーチン)の人で、寛文元年(1661年)、隠元禅師の招きで来日して萬福寺第5世となり、元禄8年(1695年)に没しました。仏国寺は後水尾上皇より「大円覚」の宸筆勅額を賜わって、当時は講堂を完備していましたが、明治維新後に荒廃して、現在本堂と庫裏を残すのみになりした。本堂には釈迦三尊像と毘沙門天像を安置しています。この毘沙門天像は、高泉和尚が付近の薮の中に散逸していたものを拾い集めて修造した霊像と伝えます。境内には、正徳元年(1711年)に鋳造された青銅製の「開山高泉碑(重要文化財)」があり、鋳造した中国風の銅碑として有名で、高泉和尚の教えを受けた近衛家熈(いえひろ)の撰文ということです。境内の墓地には、清水寺の乞食の群れに加わったり、自由奔放な生き方をして幾つもの逸話を残した禅僧・桃水雲渓(とうすいうんけい)和尚の墓がありますが、江戸初期の大名で、茶人・作庭家として知られる小掘遠州の墓があることでも知られます。

本堂には釈迦三尊像と毘沙門天像が安置されています。
えぇなぁ〜(*^-^*) 京都一周トレイル標識・東山-F14
京都一周トレイル標識・東山-F15 凍結している激坂(>_<)
公園内にトイレあります。 桃の木畑? 古御香宮にとうちゃこ〜(*´ο`*)=3ホッ
古御香宮 地図

こま札によると・・・日本第一安産守護之大神とされる「神功皇后」を始め九柱の神を祀る当社は、深草大亀谷敦賀町を中心とする「峠」一帯の氏神として深く信仰されている。 文禄3年(1594年)、豊臣秀吉は伏見築城にあたり、城内鬼門除けの神として伏見九郷の石井村にあった「御香宮」をこの地に遷し、本殿等を造営して社領三百石を寄進した。 秀吉の没後、天下人となった徳川家康は慶長10年(1605年)、城下町の人心の安定を企って、この神社を再び元の地に戻した。秀吉の造営した本殿は江戸末期に大破し、その後に建てられたのが現在の本殿である。(平成10年5月解体修理) こうした経緯から地元の人々より「古御香宮」と呼ばれ、10月御香宮神幸祭には神輿の御旅所として神輿渡御がある。 秀吉がここに神社を祀ったのは、隣接する「桓武天皇陵墓参考地」を保護する必要上とも伝えられている。尚、明治維新、鳥羽・伏見の戦いに際して、一時御香宮の御神霊が遷御された。

さすがに正月とは言え、積雪した境内に私の足跡だけが残ります・・・O(-人-)O 参拝しました。ええ年になりますように・・・パンパン。。。
社殿前には桓武帝の石棺の石棺の台座とも伝える石板が置かれている。(・・;) 桓武天皇亀谷陵墓参考地
アイスバーンの上り坂でつ・・・スリップして転倒しないよう慎重に先を急ぎまつ。。。
深草トレイルと京一トレイルのコースが重複する区間が所々にあります。・・・京都一周トレイル標識・東山-F16
・・・ 京都一周トレイル標識・東山-F17
NTT中継施設が見えてきました・・・もうすぐ大岩山展望台、大岩神社にとうちゃこ〜(*゜▽゜)/
大岩山展望台 地図

かつては不法投棄による大量の廃棄物が深刻な問題となっていたが、2008年から行政や地域住民らが協力し、その除去が進められた。また、2009年には山頂付近の雑木の整備が行われるとともに、2010年3月には大岩山展望台が設置され、完成式典には市長や市議会議長も参加した。展望台からは京都市内だけでなく、天気が良ければ大阪の梅田のビル街なども見ることができる清掃活動は今後も、地域住民により継続的に実施する予定・・・。

2010年に京都市が大岩山の山頂付近を整備し開設した大岩山展望所にとうちゃこ〜(*゜▽゜)/
今まで歩いてきた白雪城ならぬ伏見のシンボル・伏見桃山城方面を振り返ります。。。ヾ(≧▽≦)ノ
展望台から空気が澄んでいると市内や大阪のピル群まで一望できます!\(●⌒∇⌒●)/
遠くは大阪のビル群、あべのハルカスが見えるでござる!\(●⌒∇⌒●)/
京都一周トレイル標識・東山-F18 大岩神社へ・・・
大岩神社 地図

大岩神社は創建の沿革は不詳ですが、大岩と小岩という二つの岩石を男神・女神として祀っています。古来、「難病の神」として知られ、特に心の病や結核平癒にご利益があると信じられていました。結核が不治の病だった時代には厚い信仰を集めたそうです。残念ながら大岩山の山頂に位置し、現在は訪れる人もまばらで境内は倒木など荒れた感が否めません。

展望台をあとに・・・ ・・・ 大岩神社
・・・ 画家・堂本印象が寄進したという石鳥居
人の気配すらない社務所?
大岩と小岩を御神体とする磐座信仰の神社で古来、「難病の神」として知られ、特に心の病や結核平癒のご利益があります・・・(-人-) パンパン
ご神石・大岩 ご神石・小岩 大岩神社をあとに・・・
石段も凍結しているので要注意! ・・・ ・・・
・・・ 京都一周トレイル標識・東山-F19
トレイルのこの区間が唯一細い登山道です・・・
再び大岩山展望台へ戻ってきました。
大阪方面〜京都市内を一望できるでござる・・・\(●⌒∇⌒●)/
伏見桃山城
京都市内俯瞰(*゜▽゜)/ 東寺の五重塔も見えます!(*゜▽゜)/ 大岩山展望台のそばにあるNTT中継施設
トレイルで唯一細い登山道を再び大岩神社へ戻ります。。。
スリップ厳禁でつ。。。(~ヘ~;)
神社周辺は倒木など荒れた状態(>_<)…トレイル設定に際し倒木撤去等を考えたそうですができなかったようです。(・・;)おろろっ
倒木など境内など社が荒れています。。。(~ヘ~;)
画家・堂本印象が寄進した石鳥居
斬新なデザインの石鳥居
神仏習合の斬新なデザインの石鳥居
神聖なお滝場・・・この滝水が伏見区内を流れる七瀬川の源流です。
白姫龍神大神碑と白姫龍神池?
積雪と凍てついた池周辺は静寂で幽邃な雰囲気を醸し出していて今にも龍神様が出現しそうです・・・(・・;)
先ほどのお滝場からの流れはこの池に合流しこの池から再度流れ出して七瀬川となります。
京都一周トレイル標識・東山-F20 堂本印象の石鳥居
大黒様が祀られています。。。 七瀬川です。(^▽^;)
参道に七瀬川が沿っています・・・ 無事、大岩神社参道口へ降りてきまつた。。。(*´ο`*)=3ホッ
京都一周トレイル標識・東山-F21  大岩山参道口
七瀬川 かつての東海道本線だった大岩街道
京都一周トレイル標識・東山-F22 ・・・
京都一周トレイル標識・東山-F23 七瀬川
道標石
浄蓮華(じょうれんげ)院地図

天台宗妙法院末寺院で洋風建築の本堂には阿弥陀如来像を安置しています。境内の後に俗に谷口古墳と称する一堆の円墳があり江戸時代の頃、桓武天皇御陵と言われていました。文政4年(1821年)、比叡山の僧・尭覚は有栖川韻仁(つなひと)親王を奉戴して一宇を草創し浄蓮華院と号しました。万延元年(1860年)、その弟子・尭雄は御影殿を建てて天皇の菩提を弔ったが明治になり種々検討された結果、御陵は単なる伝説に過ぎないと判定されましたが未だに桓武天皇御陵地には諸説がありミステリーとされています。又、当院は幕末期に勤皇派の飯田忠彦が隠栖し「野史」291巻を執筆した所であり彼が参考資料を移しとり書きとどめた手記などが当寺に保管されています。

浄蓮華院 仁明天皇深草陵
仁明天皇深草陵地図

深草陵は、南面する方墳で周囲に空壕をめぐらし陵上に松樹が茂っています。陵は、後世その所在を失い江戸時代には、諸説粉々、容易に決定できなかったが、安永・天明頃に善福寺の住職が東車塚とよぶ荒墳を発掘、石棺や陶壺に入った乾元大宝の古銭を得た事から深草陵と決定し元治元年〔1864年〕修治されました。

仁明天皇深草陵 名神高速道路
京都一周トレイル標識・東山-F24 京都一周トレイル標識・東山-F25
スリップに気をつけて・・・ 京都一周トレイル標識・東山-F26
旧東海道本線跡

明治12年(1879年)8月18日、京都駅〜稲荷〜山科(勧修寺)〜大谷間13.1kmが仮営業され、翌13年6月28日には逢坂山トンネルが開通し、京都〜大津間が、開通。大正10年(1923年)東山トンネルができ、現路線に至るまで東海道線の路線でした。

旧東海道本線線路跡
旧東海道本線線路跡 鐵路敷境界石(鉄道省) 伏見唯一の瓦工房
伏見唯一の瓦工房
深草十二帝陵(深草北陵)地図

深草北陵とも呼ばれ、陵内に後深草、伏見、後伏見、後光厳、後円融、後小松、称光、後土御門、後柏原、後奈良、正親町〔おほぎまち〕、後陽成の十二帝、栄仁〔よしひと〕親王のご遺骨を泰安しています。鎌倉〜桃山時代にかけての天皇で多くの天皇が、一ヶ所に奉葬されたところに当時の皇室の衰退を物語っています。

旧東海道本線とJR奈良線分岐地点 深草十二帝陵(深草北陵)
深草聖天・嘉祥寺(かしょうじ)地図

祥寺は天台宗の寺院で本堂に歓喜天、別名は 聖天を祀る事から「深草聖天」とも称され、往時は七僧を置き朝廷の御願を修する寺院であったと伝え、貞観3年には西の院、清和天皇の御代には嘉祥寺西院でもって貞観寺を建立、その後の光考天皇の頃には五種の塔を建てたと記録が残るほど、南北に500mにも及ぶ境内を有する大きな寺院であったと伝わりますが「応仁の乱」により堂宇は殆どが焼滅し荒廃しました。

深草十二帝陵(深草北陵) 「深草聖天」とも称される嘉祥寺
積雪が美しい境内 十二帝供養塔 本堂
ご朱印を頂戴しました。(^-^)v ・・・ うずらの里案内図
京都一周トレイル標識・東山-F27 ・・・
瑞光寺(元政庵:極楽寺の薬師堂跡) 地図

当地は極楽寺の薬師堂跡と伝え、明暦年間に元政上人が草庵を建て、父母と共に住し深草山瑞光寺と号した。竹薮を背にした萱葺屋根の本堂と山門は深草一風情があると言われます。元政の墓は境内西隅にあり、遺命により塔を建てず封土の上に元政が好んだ竹を三本(一本は法華経の為、一本は両親の為、一本は人々の苦悩を救う為と伝えます。)立てただけの簡素なものです。毎年3月18日に元政忌が行われ遺品が公開されます。元政上人は戒律と孝道に努めた人で、その孝心は古人の句にも「元政の母のあんまやきりぎりす」と称される程に有名でした。水戸光圀が元政の親孝行と清楚な人柄を知って、「嗚呼孝子元政之墓」という墓碑を建てることを申し出ましたが、時の住職は遺志を尊重してそれを辞退したと伝えられています。元政上人の墓所にて年齢の数を回り酒、タバコ、病気、男女関係等の悪縁を切ってもらう「縁切り」信仰もあります

真宗院 瑞光寺(元政庵)
茅葺の山門、本堂など境内の風情は深草一風情があると言われる瑞光寺
宝塔寺(ほうとうじ) 地図

深草山鶴林院と号する日蓮宗妙顕寺派の寺で縁起は藤原氏の極楽寺に迄遡り、源氏物語にも登場する真言律宗の寺院でしたが突如、法華宗(日蓮宗)に改宗したと伝えます。徳治2年(1307年)、日蓮の法孫・日像は、京都で布教中に洛外へ追放されました。その時、真言寺(向日市)において時の極楽寺住職・良桂と三日三晩の宗論を行い良桂が屈服し極楽寺を法華道場に改めました。そして、日像を開山とし、自らは二世となりました。室町時代の四脚門の総門(重要文化財:室町期)、本堂(京都府指定文化財:桃山期)、多宝塔(重要文化財:室町期)は文化財を有します。

深草トレイル案内図 宝塔寺総門(四脚門:重要文化財)
茶碗子ノ水(ちゃわんこのみず)

石峰寺の門前より西へ約100mの地蔵堂の下にある古井戸で口碑によれば都に住む茶人が、下男に宇治橋より宇治川の水を汲ませて茶の湯に用いてたそうです。ある時、下男が、宇治からの帰途、ここの門前で水をこぼしてしまいました。代わりにここの水を汲み持ち帰ったが、茶人に見破られました。下男は、恐縮し一部始終を茶人に話しました。茶人は、宇治川の水より勝ると褒め称えその後茶の湯は、ここの水を用いる事となり下男は、宇治迄使いする労が、省けたそうです・・・この地は、石峰寺の二代目住職・石門が、法蔵庵を建てて隠居所としましたが、明治初期に廃寺となり井戸のみが、残りました。一説にそれより古くこの付近にあった歓喜心院の井戸水とも伝えます。

伽藍石 極楽寺開創・1100年記念碑 茶碗子の水井
こま札と解説パネル 茶碗子の井戸
石峰寺 地図

百丈山と号し黄檗宗の寺院で、薬師如来を本尊とします。平安中期の武将・源満仲が摂津多田郷に建立した石峰寺が起源と伝わります。正徳3年(1713年)、黄檗宗・万福寺の六世・千呆(せんかい)によって建立された禅道場です。江戸中期、創建時は諸堂も有する大寺院でしたが、大正15年(1915年)、昭和54年(1979年)に失火、現在は本堂、竜宮造りの赤門などを残すのみです。現在の本堂は昭和60年(1985年)の再建です。本堂背後の山中には多くの石仏が並び、釈迦の誕生〜涅槃(ねはん)に至るまでの一代を表現し諸菩薩、羅漢を一山に安置しています。長年の風雨を得て丸み、苔寂びて風化に伴う表情や姿態に一段と趣きを深めています。これらは、江戸中期の画家・伊藤若沖(じゃくちゅう)が石峰寺の七代住職・蜜山(みつざん)の協力を得て下絵を描き、6〜7年余の歳月をかけて石工に彫作させたと伝えます。

歌碑 石峰寺 こま札
赤門(竜宮造り) 積雪した境内 鈴鹿野風呂の歌碑
干し柿・・・えぇなぁ〜 (@^▽^@) 本堂 卍の高欄
切支丹石塔 伊藤若沖墓所 えぇなぁ〜 (@^▽^@)
石仏群(五百羅漢)

本堂背後の山中にあり石造釈迦如来像を中心に十大弟子、五百羅漢、禽獣鳥魚(きんじゅうちょうぎょ)などを配し釈迦の誕生〜涅槃(ねはん)迄の一代を表しています。この石仏群は伊藤若沖が下絵を描き作らせたと伝えます。江戸時代の作ですが、その表情はいずれも奇抜軽妙、洒落味があって微笑ましく洛西五智山の石仏と供に京都市石仏群の双璧と称されます

石仏群(五百羅漢)は許可を頂き、撮影させていただきました。(*゜▽゜)/
ぬりこべ地蔵尊 地図

明治3年(1870年)の深草村絵図に、この場所は「ヌリコベ墓」と記されており、江戸時代から信仰があったようです。由来は、歯の痛みを封じ込める意味、または土壁で塗り込まれたお堂に祀られていたので、その名になったとも伝えます。現在も歯の治癒を願って参詣者は絶えません

・・・ 六地蔵石仏 ぬりこべ地蔵堂
ぬりこべ地蔵堂 京都一周トレイル標識・東山-F27
スリップに注意して・・・ 真宗院の境内と墓地
・・・ 京都一周トレイル標識・東山-F28
雪国のような風情(*゜▽゜)/
京都一周トレイル標識・東山-F29 ・・・
京都一周トレイル標識・東山-F30 ・・・
京都一周トレイル標識・東山-F31 ・・・
京都一周トレイル標識・東山-F32 ・・・
京都一周トレイル標識・東山-F33 ・・・
京都一周トレイル標識・東山-F34 ・・・ 伏見桃山城が見えます・・・
・・・ 青木瀧社
真っ白に積雪した青木ヶ瀧の神蹟 青木ヶ瀧
青木ヶ瀧 こま札
お不動さん 青木ヶ瀧をあとに・・・ 弘法の杖池
・・・ 弘法ヶ瀧
弘法ヶ瀧 ・・・
かぐや姫伝説?!伏見神宝神社 ☆地図

神社の由緒によれば、稲荷神社が山上に創祀された頃よりの奉拝所であったと云う。 天正17年(1589年)に里宮が造営されるとともに寂れたようであり、昭和の中期に再建された。天照大御神を主祭として稲荷大神を配祠、神宝神社と称されるのは十種の神宝を奉安しているからと伝え、創祀 は平安期にさかのぼり、かつては稲荷山上に祀られていた。仁和年間(885〜89)宇多天皇は、大神宝使を発遣するなど、皇室の信仰も篤かったが、政変などにより中世以降は廃れていった。1957年(昭和32)に再建される。社名の「神宝」は奉安の十種の神宝(興津鏡、辺津鏡 、八握剣、生玉、死反玉、足玉、道反玉、蛇比礼、蜂比礼、品物比礼)をいい、物部氏の祖神、饒速日尊が天上よりもたらしたとされる。

参道を外れて文学散歩・竹の下道へ・・・伏見神寶神社に、とうちゃこ〜(*゜▽゜)/
叶え雛に祈願して・・・ しかと参拝!O(-人-)O ・・・
京都一周トレイル標識・東山-2-2・F32と稲荷始発の東山コースに合流! 【京都一周トレイル(伏見・深草コース)】の終点(始点)にとうちゃこ〜(^-^)v
命婦社(奥の院奉拝所) 幽邃で幻想的な朱の世界を醸し出している鳥居のトンネルが続く千本鳥居
鳥居の朱色と雪の絶妙なコラボ!\(●⌒∇⌒●)/
数あるおキツネの中でピカ一?!(; ̄ー ̄A さすが!京都有数の初詣者数(@_@;)おろろっ
伏見稲荷大社 ☆地図

京都市における最古社の一で伝承によると、和銅4年(711年)2月の創建と伝えます。「山城風土記」の逸文によれば、秦の中家(なかつけ:本家)の遠祖・秦伊侶具(はたのいろぐ)は奢福のあまり、餅を的に矢を討った時、餅は一羽の白鳥と化して山の頂に飛び去った。その白鳥が留まった所に稲がなったのでイナリという名になりました。以来、秦氏の家運が傾くに至り、子孫は、この事を懺悔し社の木を家に植えて祀ったところ再び冨栄えるに至ったと伝えます。稲荷大社背後に聳える稲荷山は、東山三十六峰の最南端に位置し、神奈備型と言われる円錐形の優美な霊峰として親しまれています。海抜:232mで山頂に一ノ峰(上之社)、二ノ峰(中之社)、三ノ峰(下之社)の三つの峠(峰)からなり神の降臨地として崇められています。古代人は神は白鳥と化して人間に飛び来り、人間は、これを祀る事によって幸福を得ると信じました。これを神話化したのが先記した伝承話ですが、稲荷社を創祀した古代豪族の秦氏との関係を説いたものてす。稲荷は伊奈利とも記し、イナリとは、イネナリ(稲生、稲成、飯成)の約言で祭神が農耕神である事を端的に表しています。神像が稲を荷っているところから稲荷という字が用いられたが、一にミケツノ神、ウガノミタマノ神とも言われるのは、時代の推移によって神の観念の変化を表したもので正しくは、稲荷神です。一説にイナリのイは、イカシ、イカヅチなどのイカの意をもつ接頭語で、ナリは雷の鳴りと読む事で、むしろイナリ神は雷神であるとも言われます。古代人にとって雷神は稲作にあたって水を給与する神として最も崇敬したので稲荷社は当地にあった先住民が雷神を祀って農耕神とし奉斎したのが起こりとされ、後に秦氏の来住によって氏神と崇められるに至ったと伝えます。平安遷都以来、当社は稲荷神の中央的神格になり真言宗と結びつき農民の咒術(じゅじゅつ)宗教的要請と相俟って信仰を広めました。延喜の制には、名神大社に列し四度の官幣並びに祈雨祭の幣に与かり二十二社に班せられ、神階は正一位の極位を賜るなど上下貴賤の信仰を集めました。特に他の多くの神社が一部の特権階級と結びついて勢力を振るい、それと栄枯盛衰を共にしたのに比して今なお、昔と変わりなく多くの人々から信仰を得ているのは、単に商売繁盛、招福除災の神としてのみならず、まったく庶民の神社として広く親しまれてきたからです。

伏見のお稲荷さんをあとに・・・
たくさんの参拝者に混じって外国人観光客も多いな〜 さすが外国人に人気の日本の観光スポット2014 第一位! 伏見稲荷大社
伏見稲荷大社神幸道(裏参道) 腹帯地蔵尊

腹帯地蔵尊 JR奈良線・稲荷駅 221系・みやこ路快速
221系・みやこ路快速 JR最古の車両はウグイスと称される108系
・・・ JR奈良線・桃山駅
JR奈良線・桃山駅 御香宮へ戻ってきました・・・ 京都一周トレイル標識・東山-F2

Tourist 2015.01.02(WED)

 

関連サイト

京都一周トレイル(伏見稲荷〜苔寺谷まで約72.2km/東山〜北山東部〜北山西部〜西山コース)

京都一周トレイル東山コース@-秋の東山三十六峰(稲荷山〜清水寺)を歩く

@-京都一周トレイル東山コース@-秋の東山三十六峰(稲荷山〜清水寺)を歩く

京都一周トレイル東山コースA-秋の東山三十六峰(清水寺〜南禅寺)を歩くU

A-京都一周トレイル東山コースA-秋の東山三十六峰(清水寺〜南禅寺)を歩くU

京都一周トレイル東山コースB-秋の東山三十六峰(南禅寺〜真如堂〜黒谷金戒光明寺)を歩くV

B-京都一周トレイル東山コースB-秋の東山三十六峰(南禅寺〜真如堂〜黒谷金戒光明寺)を歩くV

京都一周トレイル東山コースC-秋の東山三十六峰(哲学の道・鹿ケ谷〜瓜生山〜比叡山)を歩くW

C-京都一周トレイル東山コースC-秋の東山三十六峰(哲学の道・鹿ケ谷〜瓜生山〜比叡山)を歩くW

京都一周トレイル東部(比叡山〜大原・戸寺)コースを歩くT

D-京都一周トレイル北山東部コース@-(比叡山〜大原・戸寺)を歩くT

京都一周トレイル北山東部コース(大原戸寺〜静原〜鞍馬)を歩くU

E-京都一周トレイル北山東部コースA-(大原戸寺〜静原〜鞍馬)を歩くU

京都一周トレイル北山西部コース(鞍馬〜氷室〜京見峠〜沢の池〜栂ノ尾・高雄)を歩く

F-京都一周トレイル北山西部コース@-(鞍馬〜氷室〜京見峠〜沢の池〜栂ノ尾・高雄)を歩く

京都一周トレイル北山西部〜西山コース(高雄・栂ノ尾高山寺〜嵐山)を歩く

G-京都一周トレイル北山西部〜西山コースA-(高雄・栂ノ尾高山寺〜嵐山)を歩く

京都一周トレイル完歩!西山コース(嵐山〜松尾山〜苔寺谷林道)を歩く

H-京都一周トレイル完歩!西山コース(嵐山〜松尾山〜苔寺谷林道)を歩く

古都の秋・東福寺、清水寺〜ローム、京セラX'masイルミ

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古都の秋・洛東

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秋の古都・東福寺、清水寺

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錦秋の古都・東福寺

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はんなり雅な古都迷走案内「名をきけば・・・」

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錦秋の伏見界隈を歩く・・・

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晩秋の東山々麓わびさび歩く

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東福寺、泉涌寺山内七福神めぐり

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新撰組幕末回廊散策その3

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「伏水物語」2015年伏見探訪コラム 「伏水物語」2015年伏見探訪コラム

 

 

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